宜蘭のリノベート系アート施設〜中興文創園区〜
台湾プラスで過去にいくつかの物件をリノベートして作られたアート施設を紹介させていただきました。
今回はそんなリノベート系アート施設の中から宜蘭県にある中興文創園区(じゅぉん しん ぅん つぅぁん ちゅー)を紹介させていただきます。
中興文創園区は1935年日本統治時代に建設された中興製紙工場跡地がリノベートされ現在は宜蘭で一番面積の大きいアート施設となっております。
中興製紙工場はかつては台湾で最大の製紙工場で日本統治が終わると台湾政府が運営を引き取り2001年まで運営されておりました。
その後工場は放置された状態が続きましたが、2013年にアート施設へのリノベート計画が立ち上がり2017年に現在の中興文創園区がオープンされました。
園内には現代アートを中心としたギャラリーやお店があり、またかつての製紙工場の様子を知ることができる記念館もあります。
そしてこの中興文創園区は台北の華山1914文創区や松山文創園区と違うのは、製紙工場の廃墟がまだそのまま残されているところです。台北のリノベート系アート施設は完全にリノベートが完了しているのですが、この中興文創園区はまだ3分の1ほど廃墟がそのままの状態で残されており、廃墟マニアの人たちも楽しめるポイントとなっております。
(ちなみに高雄市のリノベート系アート施設駁二芸術特区は2019年まで廃墟が残っておりましたが、2020年に完全にリノベートが完了しております。)
言論の自由の記念碑がある南榕広場
中興文創園区には南榕(なん るぅぉん)広場と呼ばれる場所があります。
南榕というのは台湾の歴史上の人物の名前で、鄭南榕(ていないんよう)という台湾がまだ民主化の過程で、言論の自由がなかった1980年代に台湾政府に対して表現の自由を訴え台湾の民主化を促進し台湾独立を主張した人です。鄭南榕は現代では言論の自由の象徴として尊敬されており彼が設立した自由時報という新聞は現代でも多くの台湾人に読まれております。
そんな鄭南榕は宜蘭県で生まれ育ち鄭南榕は母親かつて中興製紙工場内の美容室で働いていたこともあり、この中興文創園区に鄭南榕の名前をとった南榕広場と彼の記念碑が建てられております。
中興文創園区 住所 | 宜蘭県五結郷中正路二段6-8号 |
開演時間 | 水曜休園日。10:00-18:00 |
アクセス | 台湾鉄道 羅東駅で下車、羅東バスターミナルより市バス 紅1、紅2に乗り、中興文創バス停下車。 |
中興文創園区 HP | https://chccp.e-land.gov.tw/about-us-jpn/ |