40年以上の職人たちが集まる小さな下町の編み物工場
台湾レトロスタイル、台湾レトロ探索、台湾おしゃれレトロカフェ。
昨今多くの日本人ブロガーの方がこのようなタイトルをつけ50年ほど前台湾で流行った物の復刻版や綺麗にリノベイトされた場所を紹介しています。
それらはとてもカラフルでどこか昔懐かしくレトロ感があり私も大好きです。
ただ台湾人目線で言うとやはりこの日本人ブロガーに紹介されるような場所はあくまで観光目的で作られたものやレトロという流行を取り入れ客寄せのアイキャッチとして作られた「レトロ感がある新しいもの」だと感じています。
今回私が紹介するのはそんなレトロ感がある新しいものではなく「ガチでおっちゃん、おばちゃんが昔ながらのスタイルで運営していて、そこだけ時間が止まってしまったような下町の工場」です。
今回私は新北市新荘区にある巧欣針織(ちゃお しん ぜん づぅ)と言う羊毛などの編み物製品を作っている町工場で、巧欣針織は40年以上のベテラン編み物職人が40年前の設備を使い、現在進行形で製品を生産している下町の工場です。
工場は小さな家一軒の空間に数台の編機や縫い作業台、材料などが置かれておりここで日々職人の方々が作業をしています。
この巧欣針織ではその職人さんが作業をしている同じ空間で、昔ながら方法で編み物を作るDIYコースを受けることができます。
今回私はマフラーを作りを体験を選びました。マフラー作りは幅広の編機を利用して行うため、まずは編機の利用方法を職人さんに説明してもらいます。
もちろん細かい設定などは一朝一夕でできるものではないので、私はまずマフラーに利用する羊毛や糸の色を選びそれを、職人さんにお願いをして編機にセッティングしてもらいます。
ちなみにこの編機のセッティング方法も説明してもらったのですが、あまりにも繊細な設定が多すぎて私では全くできませんでした。
この編機の方法は素材セッティングの後は持ち手をもち、それをひたすら左右にスライドさせるという作業です。ただ左右にスライドさせると聞くと簡単のように聞こえますが、スライドさせるスピードを一定に保ち、途中で速度を緩めたり止めたりすると、その場所に毛糸玉ができて機械が詰まってしまうので、集中力が必要となります。
ちなみに私は何度も毛糸玉を作りその度に職人さんに毛糸玉をほぐしてもらいました。
ひたすら編機を動かしていくと下からにゅるにゅると編み上げられたマフラーが出てきて、うまく言葉にできないけど、心太を押し出すような変な気持ちよさがあります。
マフラーの編み上げ工程が終わると、マフラーの端を縫い合わせ解けないようにする作業がります。この作業には別の編機を利用するのですが、これは技術が必要な作業になり、素人ではできないため、工場の別の職人さんに行ってもらいました。
マフラーの形が出来上がった後、最後の工程として洗濯を行います。
と言っても、専用の洗剤と柔軟剤を使い家庭用洗濯機で洗うだけの工程です。
ちなみに私の実家でも牛乳のボトルに洗剤とか柔軟剤を入れており、親近感を覚えて思わず写真に残してしまいました。
全ての工程を経て無事にオリジナルマフラーが完成です。
ちなみに私が作ったのは単色ですが、職人さんの作る製品は多色でスーツによく合う製品が作られています。
巧欣針織アクセス情報
巧欣針織は新荘野球場のそばにあり、台北地下鉄 新荘駅 から徒歩15分と非常にアクセスが良い場所にあります。
ただ、路地裏に入り口があり、しかも看板などは出ていないため少し入り口を見つけるのが難しいです。
DIYコースは事前に予約する必要があります。
巧欣針織 住所 | 新北市新莊區復興路一段105巷9號 |
アクセス情報 | 台北地下鉄 新荘駅 から徒歩15分 |
営業時間 | 月曜日〜金曜日 8:30–17:00 |
公式Facebook | https://www.facebook.com/ciaotextile/ |