手押しトロッコという交通手段があった痕跡が残されている数少ない廃墟
桃園県南東の山岳地域はお茶の生産で有名な大渓や石門ダムなどがあり休日ともなると台北や桃園市から多くの観光客が訪れるスポットです。
そんな人気の観光地の国道横に今は利用されなくなったトンネル、舊百吉隧道(じょう ばい じぃ すぅえい だお)が人知れず保存され今に残されています。
※日本語表記は旧百吉トンネル
旧百吉トンネルは大渓老街から石門ダムに向かう国道7号線沿いにあり、付近に駐車場などもあるため、車であれば比較的簡単に訪れることができます。
この付近にはトンネル以外にもトレッキングコースなどがあるため週末や休日になると駐車場に空きがないことがあるためできれば平日、難しい場合は午前早い時間に来ることお勧めします。
旧百吉トンネルは全長約340m、一直線のシンプルな作りで日本統治時代に作られたトンネルのため、日本各地にある古いトンネルと非常に似た作りとなっています。
トンネル内は1本トロッコ用の線路が当時のまま残されており、その横に舗装された歩道があり線路の横を歩くようになっています。
このトンネルは1933年に日本軍によって作られた軍事用のトンネルで峠を通行するという以外に防空壕としての役割も持っておりました。
その後日本統治時代が終わると、この地域の鉱山で取れた鉱石の運搬に使われたり、この地を訪れる客を乗せる旅客用手押しトロッコの通り道として使われていたそうで、旅客用トロッコは乗車人数で1級、2級、3級とクラス分けもされており、この旅客用トロッコで峠越えを行なっていたという記録が残されています。
旧百吉トンネルへのアクセス情報
旧百吉トンネルへのアクセスは車でのみ行くことが可能です。
このエリアには大渓お茶工場や小烏來などの日本人観光客からも人気の観光地があり、旧百吉トンネルは30分もあれば全て見て回ることがができるため、有名観光地に足を運ぶ際に寄ってみる場所としてはとても面白いと思います。
旧百吉トンネル 南口 | 桃園市大溪鎮承恩路20巷1號付近 |
アクセス | 桃園駅より桃園客運5090に乗車、南溝バス停下車 |