滑落した廃線路を行く登山道
日本人からも人気の観光地阿里山。山の中を進む登山鉄道や茶畑、台湾原住民文化など阿里山では様々な体験をすることができ、台湾人にとっても外国人にとってもすでに知名度がある場所で、今更私たちが説明する必要がないぐらいの定番観光地です。
阿里山の観光名物として祝山線や沼平線など登山鉄道に乗り風景を楽しむというのがあり、阿里山を訪れた方で乗った方も多いでしょう。
そんな人気の阿里山登山鉄道に「眠月線」という現在は廃線となった路線があり電車は走っていませんが、その廃線路を歩くコースが登山客に人気となっています。
眠月線という字面だけ見るとまるでホラーゲームに出てくる地名のような路線ですが、今回は塔山登山道を経由して眠月線に入る登山コースに挑戦してきました。
眠月線について
眠月線は阿里山登山鉄道4路線の1つの路線でしたが1999年の921大地震で線路の一部が滑落したため、封鎖され、それ以降修復が行われていない廃線路です。
全長9.6km、コース中に12個のトンネルと24個の橋があり、アップダウンが激しいだけでなく、崖を進むコースや、崩壊して明かりが届かないトンネルもあるため、ステッキや照明やライトの装備を持って行く必要があります。
また現在眠月線へ行くためには入山届が必要で、しかも1日に入山できる人数も制限されています。
眠月線は登山者が転落事故を起こすなど事故が多い場所とも知られており、眠月線に挑戦する方は登山ルールを守り注意しながら登山を行ってください。
登山スタート
眠月線へ行くためには登山鉄道沼平駅より塔山登山道を経由して行く必要があるため、まずは塔山登山道から入山しました。
ちなみに塔山登山道は標高2,663mの塔山山頂へ向かう全長3.5kmの登山道でその途中に眠月線へと入る脇道があります。
塔山登山道は林の中や沼平線の線路沿いを行く道で階段や橋、線路をまたぐ歩道橋などしっかりと整備されており、比較的簡単に進むことができる道のりで、これから待ち受ける眠月線のハードコースのために、ここでウォーミングアップをするといいでしょう。
眠月線の見どころ(難所)
塔山登山道から眠月線に入るとしばらくは線路上を歩いて行く道になります。
私が訪れた日はあいにくの天気でガスが出ており、周りの景色を楽しむということはできませんでした。(しかも週末だったため他の登山客が結構いました><)
そして、眠月線の最大の見所兼最大の難所として有名な崩落したトンネル跡とその崖をロープを使って進む箇所にたどり着きます。
ここは足場が悪く、特に今日のように天気が悪い日は滑りやすくなっていますので、焦らず一歩一歩確実に進む必要があります。
この崖のコース以外にも崩落したトンネルが他にもあったり、木製の橋を渡る場所があったりと危険ですがワクワクするようなコースがあるのがこの眠月線の魅力となっています。
またこの眠月線は阿里山自然公園台湾一葉蘭自然保護区という台湾固有品種の植物を保護する地域に指定されており、原生林がそのまま残されているため、多くの植物や野鳥などと出会うことがあります。
私も可愛い野鳥と出会ったのですが、名前がわからない・・・・(どなたかこの鳥の名前をご存知の方がいればご連絡ください。)
眠月線アクセス情報
眠月線には阿里山登山鉄道沼平駅までいきそこから、塔山登山道を経由して行く必要があります。また往復約20kmあるコースのため入山時間によっては一泊キャンプをするスケジュールで挑戦するのもいいかもしれません。
また入山申請が必要なため1週間前には入山申請が完了するようにしましょう。
※2022年1月17日から4月30日まで入山禁止になっています。
眠月線 位置 | https://goo.gl/maps/osUYvQ6ts6rCW3tg7 |
アクセス | 阿里山登山鉄道沼平駅から徒歩5分 |
入山申請サイト | https://pa.forest.gov.tw/ |