前置き
2022年新企画として廃墟専門カメラマン鄭欣琦と共に見る台湾のリアル廃墟を紹介させていただきます。
台湾には登山やスキューバなどのアクティビティを楽しめる場所やインスタ映えする都会的な綺麗な場所が多くあります。
これらは多くの旅行会社やブロガー、インスタグラマーなどの方々に紹介されており、俗にキラキラ台湾などと言われ持て囃されています。
しかし台湾に住む台湾人としてキラキラしている台湾はこの国の一部だけを切り抜いただけのものであり、その切り抜かれた台湾の裏側では人口減少と都市部への人口集中と言う問題が存在しており、現在地方には多くの廃墟が生まれ続けています。
台湾プラスではそんなキラキラした台湾の裏側に存在するもう一つの朽ちていく台湾の姿を伝えて行きたいと思います。
埃の下の蒋介石像
台湾中部に位置する苗栗県。その苗栗県東部にある後龍と言う地域はかつては国民党の拠点があり、多くの人がここに住み政治的な活動を行い隆盛の時代を迎えていました。1979年にこの中正紀念堂は建てられ国民党の象徴のような存在となります。
栄えた時代の後には衰退が必ず来るもので、特にこの後龍地域は都市部から離れすぎており、若い人が定住するにはあまりにも旧時代的で不便であり衰退速度はとても速いものでした。メディアの記録に残っているもので2016年にはすでにこの中正紀念堂はすでに廃墟と化していたようです。
蒋介石の銅像はほこりをかぶり、香炉には火が灯ることがなく錆が浮き只々この場所に存在して前時代の記憶を留めているように感じます。
私が訪れた際には蒋介石へお茶がお供えされていました。
この中正紀念堂は廃墟といっても建物内はゴミひとつなく比較的綺麗で、きっと誰かがここを静かに守っているのでしょう。
苗栗中正紀念堂アクセス情報
苗栗中正紀念堂は別名蔣公廟、蔣介石廟、中正廟と呼ばれており、現在も廟として公開されており自由に出入りすることができます。
アクセスには車が必要となります。
苗栗中正紀念堂 住所 | 苗栗県後龍鎮赤土崎80号 |
アクセス | 台湾鉄道 白沙屯車駅 より車で15分。 |