北欧系デザインのような温かみがある台湾テキスタイルブランド 印花樂Inblooom
初めて私が印花楽のデザインを目にしたのは2014年に高雄市鹽埕区(いぇんちぇんく)の大通りから一本通りを奥に入った路地にポツンと開かれている印花楽直営のお店でした。
優しい色使いと鳥のデザインが特徴的なテキスタイルのお店で、店内にはランチョンマットやトートバックが販売されていました。
その時は「あ、可愛いデザインだなー」と感じてお店内をぐるっと回っただけでした。
それから8年以上たった現在印花楽は以前とは比べ物にならないほど知名度が上がっており、マクドナルドなどの大手企業とコラボをするなど、台湾で最も知名度のあるテキスタイルデザイナーとして活躍をする様子を目にします。
本記事ではそんな印花楽の紹介をさせていただきます。
人と環境、そして台湾文化の価値
印花楽は3名の台湾人女性デザイナーが作ったデザインブランドで、ブランドコンセプトとして「人與環境」「在地認同」いう二つの考え方を持っております。この二つの中国語を意訳すると以下のような意味合いがあります。
・人與環境=人と環境 ライフスタイルとエコロジーという考え方。
・在地認同=台湾文化の価値感 台湾の文化に密着しその価値を伝えるという考え方。
この二つのコンセプトからも読み取れると思いますが、身の回りにある素材を大切にしたデザインともの作り、そして生活習慣の質へのこだわりがあるブランドです。
印花楽の代表的なデザインとして台湾八哥鳥(台湾ハッカチョウ)のテキスタイルデザインがあります。
これは台湾という土地に密着したデザインというコンセプトからきているもので、台湾ハッカチョウや烏秋(オウチュウ)の台湾特有種のデザインや窗花と呼ばれる台湾の切り紙細工のデザインやタピオカミルクティーなどの日常生活で目にするものをテキスタイル化したデザインもあります。
使いやすさにこだわった商品ラインナップ
さてそんな印花楽の商品はどれも利用者のことを考えて作られています。ただ使いやすいだけでなく、同じ商品でも複数のカラーがあり様々なファンションタイプの人でも合わせやすいデザインとなっております。
台湾プラス編集部の一押しはこのノートパソコンバック!
日本のアマゾンやZOZOで販売しているデザインノートパソコンバッグはどれも欧米のデザイナーのものが多く色使いがちょっとビビットすぎてファッショに合わせにくく、かといって日本ブランドものは男性向けが多く灰色や黒の単色ばかりで可愛いものが少ないです。
そんなわがままな女心を満たしてくれるのがこの印花楽のノートパソコンバッグだと私は感じています。正直いうと、このバッグは私の救世主です(草)
仕事からプライベートまで使い倒しております。
印花楽の今後は少し心配
さて、ここまでは印花楽の素敵な部分を紹介してきましたが、私は最近の印花楽の活動に疑問を抱いている一人です。
文頭で少し触れましたが2018年ぐらいから印花楽がマクドナルドなどの大手企業さんとのタイアップ商品を発売するようになりました。その後も日本でサンリオさんとコラボ商品を発売を行なっているようです。
確かにこれらのことはブランドの認知度を拡大するために必要な商業活動だとは私も理解しております。ただ、ブランドコンセプトの「人と環境」や「在地認同」という考え方からは少し外れている気がしており、実際にエコバックと名付けられてはいますが、マクドナルドから出された印花楽バックは大量生産化され、デザインもハッカチョウとマクドナルドのロゴ合わさったもので少し違和感があります。
まあ、過度の商業化に眉をひそめる筆者の性格だからこう感じてしまうのかもしれません。
ただ、印花楽のノートパソコンバッグが私の救世主ということには変わりはないので、今後も印花楽の活動を見守っていこうと筆者は考えております。
印花楽ホームページ(中国語版) https://www.inblooom.com/