ガジュマルの森の中にある巨大廃墟をリノベートしたアート施設
この数年台南市南部が台南の新たな観光地としてにわかに人気が出てきております。その理由として奇美博物館というまるでイスタンブールの大宮殿のような巨大な博物館が建設され注目されていますが萬國通路観光工場などの芸術鑑賞や工場見学だけでなく工夫を凝らしたインスタスポットなど設置された若者向けの施設がこのエリアに集まっているためです。
今回ご紹介する十鼓文化村(すぅ ぐぅ ぅん ふぅぁ つん)はそんな台湾南部で人気なモダンアート施設の一つとして多くの台湾人の若者が訪れる場所です。
十鼓文化村は100年以上前に建てられた製糖工場の建物などの外観だけ残して内部を改装、リノベートした施設のため園内に入ると大きな煙突と3つの錆だらけで廃墟感満載の貯蔵庫?のような建物が真っ先に目に入ります。廃墟大好き台湾プラス編集部としてはもうこの外観だけで大興奮ですw
ちなみにこの製糖工場は仁徳製糖工場と呼ばれていた工場で、1909年に台湾製糖株式会社が建設したもので最盛期には多い日には2100トンもの粗糖と白糖が生産されていました。しかし第二次世界大戦後生産量は下降線をたどり、2003年に営業停止し、その後台湾政府によって改築が行われることになりました。
「十鼓文化村」という名前を聞き今の30代後半から40代の人たちは十鼓擊楽団という太鼓を利用したパフォーマンス集団を連想すると思いますが、この十鼓文化村はその十鼓擊楽団が台南政府と共同で運営している施設となっており園内では十鼓擊楽団のパフォーマンスを見ることができたり、様々な太鼓に関連したものを見ることができます。
十鼓文化村がSNS上で人気が出ているのは十鼓擊楽団のパフォーマンスを見ることができるということもありますが、施設内にあるモダンアートと廃工場の外観という一見相反する要素を合わさりスチームパンクのような雰囲気を作り出しており、その雰囲気がインスタスポットとして人気で20代の来場者はこれらの場所で多くの時間を費やしております。
また園内には天然芝の公園や大きなガジュマルの樹が植樹されており、ガジュマルの樹の下でお弁当を広げてピクニックなどを楽しむことができます。
十鼓文化村アクセス情報
十鼓文化村には台湾鉄道の保安駅から徒歩で行くことができ、ほぼ同じエリアに奇美博物館があり同日にこの2箇所を観光することが可能です。
保安駅は台湾鉄道台南駅か左営駅どちらからも行くことができますが、台湾新幹線台南駅とは路線が違うため台北から鉄道で行く場合は高雄市の左営駅まで台湾新幹線で移動をしそこから台湾鉄道に乗り換えて保安駅まで行くのが乗り換えが少ない方法です。
十鼓文化村 住所 | 台南市仁德区文華路二段326号 |
アクセス | 台湾鉄道 保安駅 から徒歩10分 |
開演時間 | 平日10:00 – 17:30 土日休日9:30 -20:30 |
十鼓文化村公式ホームページ | https://tendrum.com.tw/ |