劣悪な環境が生んだ神秘的な空間「月世界」
台湾南部の都市高雄の中心地から車で約1時間。
田寮という場所に、草が生えずギザギザとした山肌が特徴的な月世界があります。
月世界は、漢字のまま。月の世界、ということ。
月世界と呼ばれるのは月のように植物がなく、一面に灰色が広がっているためそう呼ばれています。
植物が生えないのは、地質がアルカリ性のため。
そこに、長年の雨で山の土が削られ、今のような先のとがった形になりました。
その個性的な場所を一目見ようと、毎年国内外から多くの観光客が訪れます。
昨年よりさらに月世界を盛り上げようと、秋には熱気球に乗れるイベントも開催しました。
月世界に行ってみた
公共バスの日月禪寺駅の前には、車やバイクの駐車場。
そして、カスタマーセンターとコンビニもあります。
カスタマーセンター横の道を進めば、月世界に歩いて行けます。
月世界に入園する際のチケットなどは必要なく、無料で入ることができます。
さっそく、月世界の特徴的な山が見えました。
植物がほとんど生えず、ざらついた表面は地球のものとあまり思えず、映画のセットかと疑ってしまうほど。
実際に表面を触ってみると、土というよりは、乾燥しており砂のような感触でした。
また、夜になるとライトが山に向かって点灯します。
昼間とはまったく異なる不思議な世界を楽しむことができます。
園内は広いのですが、標識がいたるところに立っているので、迷子にならずに回ることができますよ。
そして、今回のもう一つの目玉。
秋限定の熱気球が見えてきました。
台湾南部で熱気球の体験や、見ることができる場所は多くありません。
さらに月の世界に飛び込んだ気分になる月世界での開催。
きっと上空から見下ろせば、月面着陸の気分を味わえるかもしれません。
そのためか、多くの方が熱気球に乗ろうと乗車チケットは激しい争奪戦になったんだとか!
実は、熱気球が飛べる条件はかなりシビア。
風や雨はもちろん、気温が35度以上になってしまうと、と飛べないんだそうです。
だから、今日熱気球が飛んでる様子を見られたわたしたちはとってもラッキーですよ!
月世界は、湖を囲うように山があるので、天気がいい日は湖に山を反射させた写真を撮るのもオススメです。
ちなみに、月世界は園内をぐるりと一周できるハイキングコースがあります。
道はほとんど舗装されているため、普段運動していない方でも安心。
ハイキングの道中は、バナナ畑や月のアート作品のフォトスポット。
さらに、月世界を上から一望できる展望台へも行くことができます。
ただし、階段が400段以上あるなど、全てのコースを回るのは、相当な運動量になるので、水分補給を忘れず熱中症などに気を付けてくださいね。
(高雄は10月でもプールに入れるくらい温厚な気候です)
また、カスタマーセンターの横にある、コンビニではお土産を買うことができます。
月世界がある田寮という場所で育ったナツメ、グアバ、マンゴーなどを使ったドライフルーツやゼリー、そのほかにも田寮産のお肉、コーヒーなどたくさんの種類の中から、お気に入りを選ぶことができます。
近年大々的なリニューアルが行われ、道やトイレ、お店などとってもクリーンな空間に生まれ変わった月世界。
2021年は10月~11月にかけての2週間ほどの期間、熱気球のイベントが行われました。今後月世界はさらに観光客でにぎわう高雄の有名な観光地になりそうです。
2022年のイベントは日本からの皆様も参加できるようになるといいですね!
最後に田寮では、土雞(野原を駆け回って育ったニワトリ)が有名です。
月世界の周りにも、たくさんお店があります。
月世界は大体2~3時間ほどで回ることができますので、ランチなどの時間にあわせてそちらも良かったら行ってみてくださいね。
月世界へのアクセス
住所 | 高雄市田寮區月球路34-6號2樓 |
アクセス | 台湾鉄道高雄車站⇒岡山火車站下車⇒紅70Bバス乗車⇒日月禪寺で下車⇒徒歩3分 |
電話番号 | 07-636-7036 |
カスタマーセンター | 9:00~17:00 |
定休日 | なし |
月世界までは、公共バスで行くことができますが、特に平日は本数が少ない傾向にあるので、あらかじめ行きと帰りのバスの時間はしっかり確認しておくようにしましょう!